ニュース／ニュースリリース生産設備の故障予兆を検知するIoTセンサープラットフォーム「ParaRecolectar」を発売

ニュースリリース

製造

2020/04/07

2020年4月7日
株式会社名張ホールディングス
日本電子計算株式会社

　株式会社名張製作所を配下に持つ株式会社名張ホールディングス（本社：愛知県大府市、代表取締役社長：安藤鉦太郎、以下：名張HD）と日本電子計算株式会社（NTTデータグループ、本社：東京都千代田区、代表取締役社長：山田英司、以下：JIP）は、ものづくり現場の生産設備の故障予兆を検知するIoTセンサープラットフォーム「ParaRecolectar」を、2020年4月13日に発売します。
　ParaRecolectarは、既存の生産設備の任意の箇所に設置した名張HD開発のIoTセンサーから振動、電流、温度などのデータを収集し、JIP開発のデータ分析アプリにより収集データをグラフで可視化し、異常時にお知らせします。既存の古い生産設備でも安価で簡単に故障予兆の検知が可能となり、生産設備の適切なメンテナンスにより、故障による影響を最小限に留めることが可能となります。
　名張HDおよびJIPは今後、AIによる機械学習の採り入れなど機能拡張を検討し、お客様（ものづくり現場）の課題解決パートナーとして、ものづくり現場のIoT活用に取り組んでまいります。

【背景】

　ものづくりの現場では原価改善要求と昨今の人手不足から、IoTにより生産設備の状況をデータ化し、課題の可視化、監視工数の削減、勘・コツによる作業の置き換えなどが求められています。しかし対象設備が複数メーカーに渡り、新旧も混在していることや、収集データの分析方法などの問題から、コスト、スキル面で導入には高い障壁があります。
　こうした障壁をクリアできないまま万が一生産設備が故障した場合、生産に大きな影響が出るだけでなく、会社の信用失墜に繋がる可能性もあります。
名張HDとJIPはこれらの状況を解決するため、共同でIoTセンサープラットフォームの開発を進めてまいりました。名張HDはセンサーデバイスを開発、JIPはデータ集計アプリを開発し、実証実験などにより実用性について検証を行ってまいりました。

【概要】

　ParaRecolectarはセンサーデバイスとデータ集計アプリからなるIoTセンサープラットフォームです。
　生産設備の新旧・メーカー問わず、後付けで工事不要なセンサーから生産設備の振動、電流、温度といった各種データを収集し、データ分析アプリによってグラフで可視化します。データ分析アプリは品質管理に用いるグラフに対応しており、監視のしきい値の設定によりいち早く故障の予兆を検知することが可能で、本格的な故障に至る前の対処により影響を最小限に留めることができます。

【特長】

簡単な使用方法
センサーは既存設備にそのまま取り付けが可能で工具や設備改造は不要です。集計アプリもシンプルかつユーザーに使いやすい画面設計となっています。このため、専門のエンジニアが不在でも、基本的なパソコン知識でデータ取得を簡単にスタートできます。
高機能な分析アプリ
分析アプリ（ParaReco Visualizer Lite）では標準グラフ、管理図（平均・標準偏差）、周波数解析（簡易FFT）など多彩なグラフから機器の状態を監視できます。取得したデータを使えるデータに加工し、使用者に分かりやすく表示します。
多彩なセンサーラインアップ
振動、温度、電流、気圧、湿度等のセンサーを用途に応じて自由に選択いただけます。必要なデータをまとめて収集することが可能です。
安価なご利用が可能
ParaRecolectarは4個または8個のセンサー接続ポートを装備しており、データ取得から分析までをオールインワンパッケージでご提供します。簡単で分かりやすく、安価に始めることができるIoTプラットフォームです。