市庁舎移転を機に、
職員の負担削減と行政サービス向上を実現する
現在多くの自治体で、デジタル技術を活用して職員の業務負担を軽減し、住民の利便性を高める取り組みが活発になっています。今回プロジェクトを立ち上げた市は、市役所機能が合併前の複数の旧庁舎に分散した分庁方式を採用しており、住民の皆様の利便性と効率性の観点から、早期の本庁方式への移行が望まれていました。市役所機能を一つに集約した新庁舎の基本計画が具体化していく中で、2021年頃から新庁舎の情報システムに関連する相談がJIPに寄せられるようになりました。担当者様と打合せを重ね、社内で検討を行った結果、「基幹系システムの更改」「ネットワーク整備」「“書かない窓口”の構築・導入」という3つの軸で新庁舎移転をサポートすることになりました。
JIPが持つノウハウやサービスを
ベストの提案につなげる
基幹系システムの更改については、住民の皆様が安心し、職員の皆様が確実に業務を行える環境を整備するという視点で多数の要望をいただきました。新庁舎が開庁する前のタイミングで、管理・運用していたシステムを停止することなく、クラウド方式に確実に移行することが求められました。システムの構築にあたっては建築工事のスケジュールにも配慮する必要があり、進捗管理は大変苦労しました。
“書かない窓口”は、住民が紙の申請書に記入することなく、タブレット端末で各種申請や手続きができる窓口サービスです。実際に窓口を担当する複数の課の職員様の意見をとりまとめ、新庁舎の窓口レイアウトに合わせた受付方式を決めていきました。導入後は近隣の自治体からの視察もあるということで、自治体窓口DXの好事例として注目を集めています。
人と人とのコミュニケーションが、
プロジェクト成功のカギに
新庁舎移転は職員の皆様にとっては初めての経験で、システムに関してもなかなか要件定義が進まず、スケジュール管理を含め作業が難航した時期もありました。ただそれは「より良い行政サービスを住民に提供したい」という職員の方の思いがあってこそ。私たちもその情熱に応えるため、知恵をしぼってお客様に提案し、お客様と一緒に壁を乗り越えていきました。
プロジェクト取り組みにあたりメンバーが共通して意識したことは、IT化、デジタル化とはいえ、人と人とのコミュニケーションでお客様と信頼関係を築くこと。お客様との信頼関係を深め、住民の皆様の暮らしに貢献するという大きなやりがいを得ることができた、と実感しています。
ビッグプロジェクトだからこそ、
ワークライフバランスを重視
今回は私たちにとってもチャレンジングなプロジェクトで、1年半の期間中、いつも以上に濃い時間を過ごしました。ただプロジェクトマネージャーを中心にしっかり内部体制をコントロールできていたので、極端に残業が増えたり、一人に業務負担が偏ったりということはなかったと思います。
もともとJIPは柔軟な働き方ができる会社です。今回も、たとえばフレックス制度を使って早朝に出社し、ひとりで黙々と作業する時間をつくるなど、メンバーが自分の裁量で柔軟な働き方をすることで、結果として全体の仕事効率を上げることができました。一人ひとりのワークライフバランスを重視して取り組むからこそ、チームで高いパフォーマンスを発揮できます。